薬事法では、消費者に化粧品の情報を適切に伝える為、
細かな「法定表示」ルールを掲げています。
薬事法第61条では、このように書かれています。
化粧品は、その直接の容器又は直接の被包に、次に掲げる事項が記載されていなければならない。ただし、厚生労働省令で別段の定めをしたときはこの限りではない。 |
そして具体的に記載しないといけない内容としては、以下のものが挙げられます。
記録内容 |
備考 |
製造販売業者の氏名又は
名称及び住所 |
氏名又は名称=個人で許可を受けたときは個人名。法人で許可を受けたときは法人名。 |
住所=総括製造販売責任者がその業務を行う事務所の所在地
(※製造販売業許可を取得した事業所) |
名称 |
「製造販売届書」で届け出た製品の名称 |
製造番号または製造記号 |
|
成分の名称 |
・原則として、配合されている成分すべてについて、分量の多い順に記載・成分名称は邦文名で記載 |
使用の期限 |
(1)アスコルビン酸、そのエステル若しくはそれらの塩類又は酵素を含有する化粧品 |
(2)(1)のほか、製造又は輸入後適切な保存条件のもとで3年以内に性状及び品質が変化する恐れのある化粧品 |
薬事法第42条第2項の規定により基準が定められた化粧品にあっては、その基準において直接の容器又は直接の被包に記載するよう定められた事項 |
薬事法第42条第2項の規定により基準が定められた化粧品で、その基準において表示することが定められている化粧品が対象 |
外国特例承認取得者等の氏名等 |
薬事法第19条の2の規定による承認を受けた化粧品に限る。 |
化粧品に関する表示ルールの特徴の1つとして、【全成分表記】があります。
化粧品は、基本的にその配合している全ての成分について、
配合量が多い順に表示を行うルールになっています。
この【全成分表記】については、以下のように細かなルールがあります。
□ 成分名称は、邦文名記載。
□ 日本化粧品工業連合会の「化粧品の成分表示名称リスト」等を
利用することにより、消費者における混乱を防ぐよう留意すること。
□ 成分名の記載順は、製品における配合分量の多い順に記載。
※ただし1%以下の成分及び着色剤については、互いに順不同に記載してOK。
□ 配合されている成分に付随する成分(不純物を含む。)で、
製品中にはその効果が発揮されるより少量しか含まれないもの
(キャリーオーバー成分)は、表示不要。
□ 混合原料(プレミックス)については、混合されている成分ごとに記載。
□ 抽出物は、抽出された物質と抽出溶媒又は希釈溶媒を分けて記載。
※ただし、最終製品に溶媒等が残存しない場合はこの限りでない。
□ 香料を着香剤として使用する場合の成分名は、「香料」として記載してOK。
(平成13年3月6日付医薬審発第163号/医薬監麻発第220号を参照) |
その他、化粧品については、薬事法以外にも様々な表示規制がありますので、
注意が必要です。
(例)容器包装リサイクル法、化粧品の公正競争規約など
■化粧品の表示に関する公正競争規約第4条(抜粋)
事業者は、化粧品の直接の容器又は直接の被包
(直接の容器又は直接の被包に表示された事項が、
外部の容器又は被包を透かして容易に見ることができない場合は、
当該外部の容器又は外部の被包を含む。)に次に掲げる事項を
化粧品の表示に関する公正競争規約施行規則に定めるところにより、
邦文で外部から見やすい場所に、明りょうに表示しなければならない。
ただし、公正競争規約施行規則で特に定める場合においては、この限りでない。 |
この公正競争規約に従って、以下の内容を記載する必要があります。
【記載すべき内容】
□ 種類別名称
□ 販売名
□ 製造販売業者の氏名及び名称及び住所
□ 内容量
□ 製造番号又は製造記号
□ 厚生労働大臣が定める化粧品については、その使用の期限
□ 厚生労働大臣の指定する成分
□ 原産国名
□ 公正競争規約施行規則で定める化粧品については、
その使用上又は保管上の注意
□ 問い合わせ先
この他にも、化粧品の広告・表示については、様々な落とし穴があります!
世の中に流通した後で表示ミスが発覚し、回収となってしまうと、
大変な損害が生じてしまいます。
化粧品の広告・表示についてお悩みの方は、ぜひ当社までご相談下さい。
(相談は無料です)
|